マインドマップ


目次

1 仕事や試験勉強に絶大な効果を発揮するマインドマップとは? What is MindMap ?

「マインドマップ®」とは、脳本来の力を効果的に引き出すことのできる非常にすぐれた思考ツールです。マインドマップを使うことで、仕事が早くできるようになったり、試験勉強なども効果的に進められるようになります。 

 

マインドマップは40年以上前に、イギリス人教育者トニー・ブザン (Tony Buzan)が考案し、BBC(英国公共放送局)の番組で取り上げられたところ、瞬く間に世界中に広まりました。

 

現在では、専用のソフトウェアも多数開発されており、書籍もトニー・ブザン自身の著書が世界100カ国以上で出版されているほか、日本ではインストラクターの著書も多数出版されています。

 

仕事の効率を高めたいビジネスパーソンや、生徒、学生の学習効果を高めたいと考える教育関係者を中心に、マインドマップに対する注目は非常に集まっており、研修に採用する大手企業や、授業に取り入れる学校も増えています。

1.1 マインドマップとは何か? About MindMap

マインドマップは、私たちの頭の中で起きていることをそのまま書いたようなノートです。

私たちの頭は、健全な状態であれば、「連想」を止めることなく続けています。ところが、連想は、ちょっとした関連性から様々な方向に広がっていくため、時には、最初に考えようとしていたものとはまったく関係のないものに内容が変化してしまいます。そのために、頭の中だけで連想を使って考え事をしていると、まとまらなくなってしまうのです。

 

一方で、もし、頭の中で起きていること、つまり連想を、「見える化」できたらどうでしょうか。連想が見えるようになることで、まったく違った方向に考えている内容が変化してしまっても、いつでもまた、最初に考えようとしていたものに戻ってこれます。

 

マインドマップは、このように、様々な方向に広がり変化してしまう私たちの「連想」、つまり脳の自然な思考プロセスを、そのままノートの上に反映したノート法です。マインドマップを使うことで、頭の中で起きていることが「見える化」されるため、考える続けるのがラクになるのです。

 

マインドマップを使いこなせる人が、仕事のスピードが早かったり、勉強ができたりするのは、脳の自然な思考プロセスを上手く活かせているからなのです。

1.2 マインドマップを定義するならば?

マインドマップは、「脳の思考プロセスである放射思考を反映したノート法」と定義できます。

 

「放射思考」という言葉は、マインドマップの考案者であるイギリス人教育者 トニー・ブザン (Tony Buzan)が作ったものです。

 

私たちの連想を視覚的に表現すると、放射状に表すことができるため、連想を使った自然な思考プロセスを、トニー・ブザンは「放射思考」と名づけたのです。

 

たとえば、「りんご」という言葉を聞いた時、あなたの頭の中にはどんなことが思い浮かびますか?

 

おそらく、頭の中では、以下のような2パターンの連想が起きるのではないでしょうか。

1つは、「パターン1」のように、「りんご」からバラバラに連想が生まれるパターン。

 

もう1つは、「パターン2」のように、1つの連想が次の連想を生み、最初の「りんご」とは関係なくなっていくパターンです。

 

この2つの連想のパターンを組み合わせて、視覚的に表現すると、「放射状」、つまり樹を下から見上げたような樹状形になっていくのです。

 

マインドマップは、まさにこの「樹状形」を用いており、私たちの脳が自然に連想しているものを、そのまま「見える化」しているのです。

 

言い換えるならば、マインドマップは、思考の「結果」を書いているのではなく、思考の「プロセス」を書いているものであると言うこともできます。

 

つまり、「脳の思考プロセスである放射思考を反映したノート法」というマインドマップの定義は、脳が行っている放射状の思考のプロセスを、そのまま「見える化」したノートというような意味なのです。

1.3 マインドマップの歴史

マインドマップは、1960年代にイギリス人教育者であるトニー・ブザン(Tony Buzan)が考案しました。

1.3.1 マインドマップの発祥

初期のマインドマップ 「ENGLISH」
初期のマインドマップ 「ENGLISH」

トニー・ブザンは、大学生の時、一風変わった教授に出会いました。その教授は、教壇に上がると学生の出欠を取り、欠席者がいると、その者の個人情報をかたっぱしから暗唱してみせるのです。トニー・ブザンはこの教授にとても興味を持ち、どうやって記憶をしているのかを聞き出そうとします。しかし、その教授は簡単には記憶法を教えてくれませんでした。

 

ここからトニー・ブザンの記憶の研究が始まりました。やがて、彼は自分の研究の成果を独自に「記憶の法則」としてまとめ上げました。

 

「記憶の法則」をまとめ上げたトニー・ブザンはある日、ふと気づきます。学生たちが書いているノートを見てみると、彼の考えた「記憶の法則」からはほど遠いものだったのです。

 

そこで、トニー・ブザンは、自ら考えた「記憶の法則」をもとに、マインドマップを考案しました。

 

 

考案当初のマインドマップは、モノクロでイメージもない簡単なものでした。その後、トニー・ブザンは研究を続け、現在のようなカラフルでイメージ豊かなマインドマップのスタイルにまで発展させます。

1.3.2 マインドマップの世界への広がり

トニー・ブザンは、大学で心理学、アメリカ文学、数学を学んだ後、学術ジャーナリストとして活躍していました。

 

そんなある時、メンサ (知能指数が人口の上位2%の人たちの交流を目的とする非営利団体)の機関誌の編集に携わっていたところ、BBC (英国公共放送局)の教育番組の企画について相談を受けます。

 

これに対してトニー・ブザンは、マインドマップを頭を上手に活用するツールとして紹介し、番組の企画を手伝います。その結果、マインドマップはテレビで放映され、これを機に、トニー・ブザンとマインドマップは瞬く間に世界に知られる存在となっていきます。

1.3.3 ソフトウェアの誕生によるマインドマップの一般化

やがて、パソコンの普及と多数のソフトウェアの開発に伴い、マインドマップはより広く世界に普及していきます。

 

2007年のTIMEマガジンには、アル・ゴア元アメリカ副大統領が、仕事にマインドマップのソフトウェアを活用している写真が掲載されるほど、マインドマップは一般的な思考ツールとして認知されるようになりました。

1.3.4 日本におけるマインドマップの普及

日本においては、2005年にダイヤモンド社が「ザ・マインドマップ」を出版したのを機にトニー・ブザンを招聘し、講演会が開かれました。

 

2006年には、トニー・ブザンが国内で初めてインストラクタートレーニングを行い、約50名のブザン公認マインドマップインストラクター(Buzan Licensed Instrucor・BLI)が誕生しました。

 

2007年には、認定インストラクターによる正規講座が開催されるようになりました。これに合わせて、インストラクターが執筆したマインドマップの書籍も出版されるようになりました。

 

その後、マインドマップは徐々に国内に浸透し、授業に正式に導入する学校や、企業研修に取り入れる大手企業が出てきました。

 

2012年には、現在のマインドマップの世界統括本部であるThinkBuzanが、日本で初めてThinkBuzan認定インストラクターコースを開催し、トニー・ブザン自身がインストラクター(ThinkBuzan Licensed Instructor・TLI)を養成しました。

 

その後、現在にいたるまで、日本においても、マインドマップは徐々に一般的な思考ツールとして知られるようになり、教育、医療、介護、製造、サービス、金融などのさまざまな場面で活用されています。

1.4 マインドマップの考案者トニー・ブザン(Tony Buzan)

トニー・ブザンは、1942年ロンドン生まれのイギリス人です。

 

彼は、マインドマップの考案者として世界中に知られていますが、実は彼の功績はマインドマップの考案にとどまりません。トニー・ブザンを一言で表現するならば、世界的な教育者であり、脳の使い方や学習についての専門家であると言えるでしょう。

1.4.1 世界で活躍する知識人トニー・ブザン

その著作は100タイトルを超え、世界150カ国、30言語以上に翻訳出版されて、1,000万部以上出版されています。代表的な書籍には、「ザ・マインドマップ」があります。

 

トニー・ブザンは、教育者として世界各国を周り、子どもや大人の教育にあたる一方、政府や大手企業のコンサルタントとしても活躍しています。

 

またかつて、オリンピックのボートチームのメンタルコーチを務め、チームを金メダル獲得に導いた経験も持っています。

 

トニー・ブザンは、現在でも毎年、世界約20カ国を訪れ、世界中でセミナーや講演会に登壇し、知性や「脳と人間の可能性」について、広く啓蒙活動を行なっています。

 

また、世界有数の経済紙「Forbes (フォーブス)」は、脳、記憶力、速読法、創造性、イノベーションに関するスペシャリストとして、トニー・ブザンを世界トップ5スピーカーの一人に挙げています。

1.4.2 子供の可能性を訴え続けるトニー・ブザン

トニー・ブザンは子供たちの教育に多大な関心を持っています。たとえば、落ち着きがなく指導が難しい子とレッテルを貼られた子供たちに、マインドマップを用いた指導を行うことで、その子供たちの学習力を大幅に高めることに成功しました。その様子は、テレビのドキュメンタリーとして放映されました。

 

2005年には、ロンドンのロイヤルアルバートホールにおいて、9,000人の子供たちを集め、マインドマップ大会を開催し、子供達に自分の脳への信頼を持つことを訴えています。

 

一方で、トニー・ブザン自身は独身であり、彼に子供はいません。

1.4.3 親日家としてのトニー・ブザン

トニー・ブザンは親日家でもあり、囲碁や和食を愛し、「マイ箸」を常に持参するなどの一面も持っています。

 

日本をたびたび訪問し、セミナーや講演を通じて、多くの日本人にマインドマップと頭の使い方を伝えています。

 

マインドマップのインストラクターコースは、ここ数年、毎年、日本でも開催されており、日本においても、トニー・ブザンは、知性を高める方法としてのマインドマップを考案した人として、多くのファンを持っています。

1.4.4 トニー・ブザンの「世界記憶力選手権」

トニー・ブザンは若い頃から「記憶」の研究に非常に力を注いできました。もともと、マインドマップを考案したのも「記憶」を研究していたことがきっかけです。

 

1991年からは「世界記憶力選手権(The World Memory Championships)」の創設者の一人として毎年、大会の開催に携わっています。この大会には、毎年、世界中から記憶の名人が参加し、驚くほどの記憶力を競いあっています。

1.5 マインドマップの世界本部

現在、マインドマップの世界本部は、トニー・ブザン自身が持つ世界中のネットワークメンバーで構成されています。

 

また、アジアにおける本部は、APMSC(Asia Pacific Memory Sports Council)とされています。

 

こちらのサイトに、トニー・ブザンの活動の最新情報が掲載されています。

 

1.6 マインドマップの資格

現在、マインドマップに関する正規資格は、マインドマップの世界統括本部であるThinkBuzanが発行しています。大きく、トレーナー資格とユーザー資格に分かれています。

1.6.1 マインドマップのインストラクター資格

マインドマップ マスター・トレーナー

世界本部から許可を受けたマスター・トレーナーは、インストラクター養成コースのコースリーダーを担当することができます。世界で数名しかいません。

 

マインドマップ シニア・インストラクター

シニア・インストラクターは、トニー・ブザンの考える3つの天才養成講座、「マインドマップ」「メモリー(記憶)」「スピードリーディング(読書)」のうち、2つのインストラクター資格を保有しており、継続的にマインドマップの普及活動を行い、教える能力の高さを評価された者が認定されています。

シニア・インストラクーは上位のユーザー資格である「アドバンス・プラクティショナー」資格取得コースを、主催・担当することができます。

 

マインドマップ インストラクター

世界共通の資格であり、世界中に多数のマインドマップ インストラクターが存在します。世界の中でも日本人インストラクターの数は非常に多く、現在、約200名を超すマインドマップ・インストラクター資格取得者がいると考えられています。

しかしながら、多くのインストラクターは資格を保有するのみで、マインドマップの普及活動に継続的に取り組んでいるインストラクターは少数です。

インストラクターは、プラクティショナー資格取得コースを、主催・担当することができます。

 

インストラクター資格は、世界本部が許可した団体が主催するインストラクター養成コースに参加することで取得できます。資格継続のためには、毎年、更新する必要があります。

1.6.2 マインドマップのユーザー資格

アドバンス・プラクティショナー資格取得者は、マインドマップの世界本部から「マインドマップ 入門講座」の開催のために必要なマニュアルや資料が提供されます。また、この資格は、一度取得するだけでよく、その後の更新手続きなどは求められません。 

 

マインドマップ アドバンス・プラクティショナー

アドバンス・プラクティショナーは、自分が所属する組織内で「マインドマップ 入門講座」を正式に教えることができる上位ユーザー資格です。

 

なお、アドバンス・プラクティショナーは日本国内だけに特別に設定されているマインドマップのユーザー資格であり、グローバル資格ではありません。

資格取得のためには、事前にプラクティショナー資格を取得している必要があります。

 

アドバンス・プラクティショナー資格:シニアインストラクターが担当する「マインドマップ アドバンス・プラクティショナー 1日集中講座」を受講する必要があります。


マインドマップ プラクティショナー

プラクティショナーは、マインドマップの考案者であるトニー・ブザンの天才養成講座の正規の受講者に付与されるユーザー資格です。

各プラクティショナー資格はグローバル資格で、一度取得するだけでよく、その後の更新手続きなどは求められません。

 

「マインドマップ」、「メモリー (記憶)」、「スピードリーディング (読書)」のそれぞれにプラクティショナー資格があり、それぞれの資格取得者には、トニー・ブザンのサイン入りの修了証が発行されます。

マインドマップ・プラクティショナー資格:インストラクターが担当する「マインドマップ プラクティショナー 1日集中講座」を受講する必要があります。

マインドマップ・プラクティショナー 1日集中講座 修了証


メモリー・プラクティショナー資格:インストラクターが担当する「マインドマップ記憶術 プラクティショナー 1日集中講座」を受講する必要があります。

マインドマップ記憶術 プラクティショナー 1日集中講座 修了証


スピードリーディング・プラクティショナー資格:インストラクターが担当する「マインドマップ読書術 プラクティショナー 1日集中講座」を受講する必要があります。

マインドマップ読書術 プラクティショナー 1日集中講座 修了証

1.7 マインドマップのアプリ・ソフト

マインドマップを作成するソフトは多数存在します。無料ソフト、有料ソフトともに、さまざまなものがあります。

1.8 マインドマップの本・書籍

マインドマップに関する書籍は、マインドマップの考案者であるトニー・ブザン自身の著作が100タイトル以上ある他に、公認インストラクターが執筆した書籍があります。

 

トニー・ブザンの著作は、すべてではありませんが、代表作が多数日本語に翻訳出版されています。

 

また、マインドマップを特集したムック(雑誌と書籍の中間物的な出版物)もあり、普通の書籍よりも読みやすく、参考になると言われています。

2 マインドマップの効果とその理由

マインドマップは、今までのノートと比べてどのような違いがあり、何に使えるのか、また、なぜそのような効果を生むことができるのかについて確認していきましょう。

2.1 マインドマップにはどんな効果がある?

マインドマップを使うことで、次のような効果が得られると考えられます。

 

  • 思考が整理される

考えていることが「見える化」されるため、頭の整理がしやすく、考え続けるのがラクになります。

 

  • 創造性が高まる

全体が見渡せるために、統合的な思考や洞察的な思考が働きやすくなり、創造性が高まります。

 

  • 記憶力が高まる

「イメージ」と「関連づけ」を上手に使ったノート法なので、自然と記憶に定着しやすくなります。

 

  • 相互理解が高まる

マインドマップを使ってコミュニケーションすると、相手の思考の背景が見え、理解しあえるようになります。

2.2 マインドマップは何に使えるのか?

上記のような効果があるために、マインドマップは個人での活用、グループやチームでの活用のそれぞれで、さまざまな用途に使うことができます。また、今までの縦書き、横書きのノートに比べて、はるかに分かりやすく、記憶に残りやすいノートになります。

2.2.1 マインドマップの活用例(個人)

  • スピーチやプレゼンの原稿やタイムスケジュールを、マインドマップでまとめる。
  • レポートなどの原稿アイディアを、マインドマップでまとめる。
  • 会社や個人のビジョンを、マインドマップで検討する。
  • 年間計画・月間計画・週間計画などを、マインドマップで作成する。
  • 1日のToDoを、マインドマップで整理する。
  • 読んだ本の内容を、マインドマップで理解し、まとめる。
  • 打ち合わせメモや会議メモに、マインドマップを活用する。
  • 日記や日常のノートとして、マインドマップを活用する
  • あらゆる学習の理解や記憶のツールとして、マインドマップを活用する。

2.2.2 マインドマップの活用例(グループ・チーム)

  • マインドマップで会議

マインドマップで板書し、全体像を把握しながら討議できる、発想が広がる。

 

  • マインドマップでブレインストーミング

マインドマップで板書しながら行なうと、より創造的なブレインストーミングができる。

 

  • マインドマップで取扱説明書作成

マインドマップで取扱説明書を作成すると、全体が見えるので、顧客にも分かりやすい。

 

  • マインドマップでマニュアル作り

マインドマップは後から書き加えることがたやすいため、自由にかき加えてマニュアルを進化させることができる。

 

  • マインドマップで問題解決

マインドマップを使って考えることで、解決策の立案ではいくつかの選択肢を自由な角度から検討することができる。

 

  • マインドマップで組織開発

マインドマップを使ってコミュニケーションすることで、互いの思考 (メンタルモデル)や人間関係を見出し、チーム作りに役立つ。

 

  • マインドマップでダイアローグ

マインドマップを見せ合うことで、相手の考え方の背景や全体像が見える。

2.3 マインドマップが効果を発揮する3つの理由

さて、それでは、なぜマインドマップを使うと今までよりも頭を使いやすくなるのでしょうか? マインドマップの効果の理由について確認して行きましょう。

 

マインドマップが役に立つのは、一言で言うと、「脳の自然な働きを生かしたノート」だからです。

 

脳の自然な働きとは、「連想すること」「イメージを使うこと」「全体性を捉えること」の3つです。実は、マインドマップはこの3つの要素を上手に取り込むことができるノートなのです。

2.3.1 連想を活用できる

マインドマップが効果を発揮する一つめの理由は、「連想を活用できる」ことです。

 

脳は、緊張などがなくリラックスできている時には自然と「連想」を続けます。「連想」は、もともと脳が持っている自然な働きです。

 

この脳の自然な働きを上手く活用しながら考え続けることができたら、「考える」ことはもっとスムーズになります。

 

マインドマップは、私たちの脳が自然と行っているこの「連想」を、そのまま「見える化」したようなノートです。

 

こんなことはありませんか?

 

「せっかく良いアイデアが浮かんだのに、別のことが頭に浮かんでしまい、何を考えていたのか分からなくなってしまった」

 

頭の中だけで考えていると、連想が変化してしまい、何を考えていたか分からなくなってしまいます。

 

そんな時こそ、「マインドマップ」の出番です。

 

マインドマップは、頭の中で浮かんだ連想を、そのまま「見える化」します。だから、連想が変化しても、前に考えていたことに戻って考え続けることができるのです。

2.3.2 イメージを活用できる

マインドマップが効果を発揮する二つめの理由は「イメージを活用できる」ことです。

 

脳は、色や形などのイメージを素早く認識します。また脳は、色や形などでイメージ化されたものを記憶しやすいという性質を持っています。

 

マインドマップは、色や形、イメージをたくさん使うノート術です。

 

そのため、パッと見て一瞬で認識しやすく、また、記憶にも残りやすいのです。 

 

たとえば、毎日見る交通標識を考えてみてください。

 

これらは、車を走らせながらでも、一瞬で認識できるように、色と形がはっきりしています。

 

もしも、交通標識が白地に黒文字だけで作られていたら、認識のスピードが遅れて、事故を起こしてしまいますね。これだけでも、私たちの脳は、文字よりもイメージのほうを素早く認識できることが分かるのではないでしょうか。

 

では、ノートはどうでしょうか?

 

今までのノートは、交通標識だとしたら事故を起こしてしまうような白地に黒文字だけのノートだったのです。これでは認識が遅れて、後から見ても分かりにくいし、パッと分かりません。仕事や勉強でノートを作る際にも、色や形、つまりイメージの力を使ったほうが良いのです。

 

また、イメージは、記憶を高めるのにも役立ちます。

このマインドマップは、ビートルズの名曲「イエローサブマリン」の歌詞の内容をまとめたものです。

 

歌詞を覚えるのに、こんな風にちょっとしたイラストが入っていたら、無理なく覚えられそうだと思いませんか?

 

また、マインドマップというのは、それ自体が一枚の絵のように見えます。

 

たぶん、同じマインドマップを1ヶ月後に見たとしたら、「ああ、見たことがある」という風に思い出せるはずです。絵のように見えるものは、記憶に残りやすいのです。

 

だから、マインドマップを使って勉強したことは覚えやすく、試験勉強などでも成果が上がるのです。

2.3.3 全体を見渡せる

もう一つ、マインドマップが効果を発揮する三つめの理由は「全体を見渡せる」ことです。

 

マインドマップは1枚の中にすべての情報が盛り込まれており、360度の全方向に広がっているため、考えがまとまりやすいのです。また、新たな発見やヒラメキが得られることもあります。

 

マインドマップはブランチ(線)のかたまりごとに書いて終わりではなく、ある程度書き進んだら、一度、俯瞰するようにすると良いです。

 

全体を俯瞰した際には、関連するところを矢印で繋いだり、特に大切な部分にマークをつけて目立たせます。

 

このようにして、マインドマップを俯瞰し、さらに書き加えるということを続けるうちに、頭の中で考えがまとまっていくのです。

3 マインドマップの種類

マインドマップは、カラフルでイラストが入ったものが目に付きますが、実は、鉛筆やボールペンでモノクロで書くものもあります。用途に応じて使い分けることで、マインドマップをより有効活用することができます。

 

ここでは、どのようなマインドマップの種類があるのかを見ていきましょう。

 

マインドマップをスタイル別に分けると、ミニマインドマップとフルマインドマップに分かれます。

3.1. ミニマインドマップ

ミニマインドマップは、メインブランチ(第1階層めの太いブランチ)のないマインドマップのことです。

ミニマインドマップ 「ToDo 10/13」画像
ミニマインドマップ 「ToDo 10/13」 (作:塚原 美樹)

私たちの脳は、ランダムに連想をしています。ミニマインドマップは、ランダムな連想をそのまま見える化したようなもので、まとまりがありません。頭に浮かぶことを、浮かんだ順に、排除せずに、ただ書くだけで構いません。

 

まとまっていませんが、頭の中が見えるようになるため、ミニマインドマップを書くだけでも、考えるのが楽になります。連想に従ってミニマインドマップを書きながら、徐々に頭の中が整理されれば良いのです。

 

また、ミニマインドマップは簡単に素早く書けるため、どのようなシーンでも使いやすいマインドマップです。

 

ただ、ミニマインドマップはまとまりがなく、整理されていないため、勉強の復習などに使う場合には、この後ご紹介するフルマインドマップでまとめ直したほうが、見やすく、振り返りやすいものになるでしょう。

3.2 フルマインドマップ

フルマインドマップは、メインブランチ(第1階層めの太いブランチ)があるマインドマップのことです。

フルマインドマップ 「Learn」 (作:塚原 美樹)
フルマインドマップ 「Learn」 (作:塚原 美樹)

メインブランチは、まとまりを表しています。つまり、フルマインドマップはある程度まとめられたマインドマップです。

 

最初からフルマインドマップを書くことができる場合もありますが、最初はミニマインドマップを書いてみて、考えをまとめるための軸を見出してから、フルマインドマップを作成することもできます。

 

フルマインドマップは整理されているため、後から見て分かりやすいので、記憶したいものなどには非常に有効です。

4 マインドマップの書き方 完全解説

マインドマップは、ソフトウェアでも、手書きでも作成できますが、いずれであっても、書き方のルールを理解してから作成しましょう。

 

マインドマップは見よう見まねで書けそうに見えますが、実は、書き方のルールを理解し、そのとおりに書いたほうが、その威力を発揮します。

 

書き方のルールを無視してマインドマップを使ってしまうと、その効果を感じることができず、役に立たないと思い込み、使わなくなってしまうことにもなりかねません。

 

マインドマップを効果的に使うためにも、書き方をしっかりと身につけましょう。

4.1 マインドマップの道具を用意する

マインドマップは、脳が本来持っている力を上手く活かせる思考ツールです。マインドマップを書く際には、脳の働きを促進するために、一流の道具を選びましょう。一流の道具を使うことで、嬉しい気持ちが高まります。それによって脳がより働きやすくなります。

4.1.1 マインドマップ 用紙の選び方

マインドマップを書く際には、なるべく無地の用紙を用意しましょう。罫線入りの用紙ですと、ブランチ(マインドマップの線)を書く際に、罫線に沿いたくなったりして、自由度や柔軟性が失われがちです。また、じっくりと考えたい時にはA3サイズなどの大きい用紙を使いましょう。もちろん、携帯用の小さいメモ帳などを使った小さいマインドマップも役に立ちますが、じっくり考えたい場合には、用紙が大きいほうが効果的です。

4.1.2 マインドマップに最適のノートはこれ!

コクヨ

キャンパスノート特殊罫1号

【品番】ノ-201W

【サイズ】A4

【ページ数】80

【レイアウト】無地

【品番】ノ-201W

【価格】:360円(税抜)

http://www.kokuyo-st.co.jp/search/1_detail.php?seihin_sikibetu=1&ss1=08&ss2=08A6&sid=100109327&ss=1&ss1=08&ss2=08A6&pgmax=20

 

コストパフォーマンスが非常に良いノートです。A4サイズなので、コピーもしやすいです。

見開きにすればA3サイズになるので、大きなマインドマップを書くこともできます。

紙質は非常に良く、ペンで書いても裏にうつることなく、真っ白な紙です。


マルマン

Mnemosyne(ニーモシネ)

A4 ノート 特殊無地

【サイズ】A4

【ページ数】140

【レイアウト】無地

【品番】N181A

【価格】990円(税抜)

http://www.e-maruman.co.jp/mnemosyne/creative_style.html

 

高級感のある黒い表紙で人気のA4ノートです。

一枚一枚切り話すことができます。

一冊のノートにさまざまな要件のマインドマップを書いてしまっても、あとから切り離して、別々に保管することができます。

また、コピーやスキャニング用にも適しています。


モレスキン

ヴォラン ジャーナル|プレーン(無地) 2冊セット Large 

【品番】QP723F14F2(ゼラニウムレッド/スカーレットレッド)

    QP723B12B11(パウダーブルー/ロイヤルブルー)

    QP723M10M11(サンフラワーイエロー/ブラスイエロー)

    QP723K8K11(セージグリーン/シーウィードグリーン)

【サイズ】13×21cm

【ページ数】80

【レイアウト】無地

【価格】:2,000円(税抜)(2冊入り)

http://www.moleskine.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=2102

 

変形B5版で持ち歩きに便利な小型サイズのノートです。出先でちょっとマインドマップを書きたい時などには、軽くて持ち歩きやすいので便利です。カバーは撥水加工されており、汚れにくく見た目もおしゃれで綺麗です。色も多数あり、同系色の2色のノートがそれぞれ1冊ずつセットになって販売されています。ただ、1冊あたり1,000円と、ノートとしては高級品と言える価格かもしれません。用紙は真っ白ではなく生なり色で、ナチュラルな色合いです。マインドマップのインストラクターなど、マインドマップのヘビーユーザーの中にこのノートを使う人が多いです。

文具にこだわりたい人、お気に入りのステーショナリーでマインドマップを書きたい人に向いています。


モレスキン

カイエ ジャーナル|プレーン(無地) 3冊セット Large

【品番】CH318(グレー)

    CH218(ネイビー)

    CH118(レッド)

    QP418(クラフト)

    QP318(ブラック)

【サイズ】13×21cm

【ページ数】80

【レイアウト】無地

【価格】:1,500円(税抜)(3冊入り)

http://www.moleskine.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=2008

 

ヴォラン ジャーナルと中身は同じですが、カバーが撥水加工されていません。価格が1冊あたり500円とヴォランの半額なので、ノートを常に持ち歩いて、たくさんマインドマップを書きたい人にはオススメです。


モレスキン

カラー ノートブック|ハードカバー プレーン(無地) XS

【品番】MP012BK(ブラック)

    MP012R(レッド)

    MP012H1(バイオレット)

    MP012N2(イエロー)

    MP012K2(グリーン)

    MP012D1(マゼンタ)

【サイズ】6.5×10.5cm

【ページ数】160

【レイアウト】無地

【価格】:1,500円(税抜)(3冊入り)

http://www.moleskine.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=2031

 

女性のバッグや男性なら胸ポケットにも入れられる小型サイズです。ハードカバーなので、出先でデスクがない場所でも、しっかりと書くことができます。細字のサインペンを使えば、小さなマインドマップを作成できます。バンドがついていて、ちょっとおしゃれなので、マインドマップのインストラクターにも人気のノートです。


モレスキン

ヴォラン ジャーナル|プレーン(無地) 2冊セット Pocket

【品番】QP713F14F2(ゼラニウムレッド/スカーレットレッド)

    QP713B12B11(パウダーブルー/ロイヤルブルー)

    QP713M10M11(サンフラワーイエロー/ブラスイエロー)

    QP713K8K11(セージグリーン/シーウィードグリーン)

【サイズ】9×14cm

【ページ数】80

【レイアウト】無地

【価格】:1,400円(税抜)(2冊入り)

http://www.moleskine.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=2100

 

薄手の小型サイズのノートです。

毎日のToDoリストをマインドマップで書いたり、日記のマインドマップを書くのにも便利です。

細字のサインペンを使えば、十分、マインドマップを書けるサイズです。

カバーは撥水加工されており、おしゃれで綺麗です。

色も多数あり、同系色の2色のノートがそれぞれ1冊ずつセットになって販売されています。

用紙は真っ白ではなく生なり色で、ナチュラルな色合いです。


4.1.3 マインドマップ ペンの選び方

マインドマップを書く際には、ペンは太字、細字の両方を持っていると、便利です。1本のペンに太字、細字の両方がついているペンは非常に便利だと思います。

 

マインドマップのブランチを塗りつぶしたい時や言葉を大きく書きたい時には太字、細い線や小さな言葉を書く時には細字を使います。色は、6色以上を目安に、できるだけたくさんの色のペンを用意しましょう。

 

ペンに加えて、色鉛筆もあると、より便利です。色鉛筆は、大事なところをマークする際に使ったり、マインドマップの中にイラストを描く時などに使いましょう。

4.1.4 マインドマップに最適のペンはこれ!

スタビロ

ポイント88ビッグポイント [Point88] 20色セット

【品番】8820-01

【カラー】20色セット

【太さ】0.4ミリ

【価格】:2,400円(税抜)

http://www.etrangerdicostarica.biz/?cmd=property&hinban=8820-01

 

マインドマップの考案者トニー・ブザンも愛用しているのが、スタビロのこのペンです。スタビロはドイツ発祥の筆記具メーカーで、世界中で愛されるブランドとして知られています。このペンはやや細字で、マインドマップを書く際には、言葉がはっきりと書けます。また、色も20色と充実しており、カラフルで楽しいマインドマップを作成できます。


ステッドラー

トリプラス ファインライナー・細書きペン 20色セット

【品番】334 SB20

【カラー】20色セット

【太さ】0.3ミリ

【価格】:3,200円(税抜)

http://www.staedtler.jp/products/03_graphic/06-triplus-fineliner/

 

マインドマップのインストラクターにも広く使われているのがステッドラーのこのペンです。ステッドラーはドイツのメーカーで、その製品は製図などにもよく使われている世界的なブランドです。ステッドラーのセットは、ケースを組み立てると、ペンを取り出しやすく立てかけられるため、とてもスタイリッシュです。かっこいいステーショナリーが好きな人にはオススメです。


三菱鉛筆

ピュアカラーF 12セット

【品番】334 SB20

【カラー】12色セット

【太さ】0.8ミリ/0.4ミリ

【価格】:1,200円(税抜)

http://www.mpuni.co.jp/products/felt_tip_pens/water_based/pure_color/pure_color_f.html

 

1本に太字(0.8ミリ)と細字(0.4ミリ)の両方がついている非常に便利な国産のペンです。太字は、メインブランチを塗りつぶす時やメインブランチの上の言葉を大きく書く時に非常に便利です。細字は、細い線や細かい文字を書く時に書きやすいです。12色と十分な色数で、価格もほどほどなため、マインドマップの初心者に向いています。


パイロット

ハイテックCコレト 500(本体のみ)

【品番】LHKC-50C-B(ブラック)

    LHKC-50C-W(ホワイト)

    LHKC-50C-O(オレンジ)

    LHKC-50C-CP(コーラルピンク)

    LHKC-50C-LB(ライトブルー)

【カラー】15色のゲルインキ レフィルが用意されている(別売)

【太さ】0.3ミリ/0.4ミリ/ 0.5ミリ

【価格】:本体 500円(税抜)・レフィル 各100円(税抜)

 http://www.hitecc-coleto.jp

 

カートリッジタイプのゲルインキペンです。別売のレフィルを組み合わせて、自分の好みの多色ペンを作ることができます。2色用・3色用・4色用・5色用など、さまざまな本体が用意されています。マインドマップを書く際には、0.4ミリ以上の太さのレフィルが適しているでしょう。他のペンと比べると、表示されているミリ数よりもやや細字になる印象です。1本に何色も入れられるため、外出時にたくさんのペンを持ち歩く必要がなく、非常に便利です。


シャチハタ

ファーバーカステル色鉛筆 12色セット 

【品番】TFC-CP/12C

【カラー】12色セット

【価格】:800円(税抜)

 

画材で有名なファーバーカステルのブランド名でシャチハタが取り扱っている色鉛筆です。缶のデザインなどはファーバーカステルの雰囲気なので、お値段からするとお得感があります。書き心地もなめらかです。


4.2 マインドマップを書く環境を整える

マインドマップは、脳の自然な働きを活かす思考ツールですので、脳が働きやすい環境を整えましょう。マインドマップを使って仕事をしたり、勉強したりする際には、次のようなことに配慮すると良いでしょう。

4.2.1 安心できる心地よい場を用意する

安心でリラックスできる環境は、脳の自然な働きを高めるのに非常に重要です。マインドマップを書く時には、以下のような環境を作るように努力しましょう。

 

  • 日中であれば太陽光が入り込む部屋
  • 緑や花が置かれている
  • 広すぎず狭すぎない空間
  • リラックスできる服装や環境

4.2.2 休憩時間を取る

脳を効果的に活用するためには、休憩時間をなるべく多く入れるようにしましょう。また、休憩時間には、身体を動かすなどして、脳をリフレッシュさせましょう。

4.3 マインドマップの書き方は「6つの法則」をまず押さえる!

マインドマップを書く時には、以下の6つのルールに従って書きましょう。それぞれのルールは、脳を効果的に働かせるために考えられたものですので、これらのルール、法則を守ることで、マインドマップの効果が得やすくなります。

4.3.1 マインドマップ 書き方の法則1「用紙」

無地の用紙を横長に使います。

マインドマップのブランチ(線)は、横方向に広がっていきますので、紙も横長に使います。また、罫線があると、無意識的に罫線の影響を受け、自由で柔軟な思考の広がりが妨げられますので、罫線のない無地の用紙を使いましょう。

4.3.2 マインドマップ 書き方の法則2「イメージ」

真ん中のイメージのことをセントラルイメージと呼びます。セントラルイメージは、3色以上は色を使って描きましょう。セントラルイメージをしっかり描いておくと、たくさんのマインドマップの中から、必要なマインドマップをすぐに見つけ出すこともできます。また、セントラルイメージを描いているうちに脳の集中度が高まり、アイデアも湧きやすくなってきます。

 

また、セントラルイメージ以外にも全体的にアイコン、イラスト、マークなど、たくさんのイメージを取り入れましょう。脳は、イメージのほうを早く認識します。また、記憶にも残りやすくなります。

4.3.3 マインドマップ 書き方の法則3「カラー」

マインドマップを書く時には、たくさん色を使いましょう。自分なりに意味づけをして色分けしたり、別の色で目立たせるなどすることで、分かりやすくなります。

4.3.4 マインドマップ 書き方の法則4「線(ブランチ)」

第1階層目の太いブランチをメインブランチ、第2階層目以降の細いブランチをサブブランチと呼びます。

メインブランチはセントラルイメージにしっかりつなげます。また、ブランチとブランチもしっかりつなげます。

真ん中から描き始め、放射状に広げていきます。分岐したブランチが、外側で再結合してまとまるケースもあります。マインドマップの参考例を見ながら、真似をしましょう。

4.3.5 マインドマップ 書き方の法則5「言葉」

ブランチの上には言葉かイメージを載せます。文章は使いません。言葉に分解して書いておくことで、あとから付け足すこともしやすくなります。文章ではなく言葉を使うことで、思考の広がりが助けられます。

 

メインブランチの上の言葉のことをBOI(Basic Ordering Idea)と呼びます。「基礎となる整理のためのアイデア」といった意味です。BOIは大きめに書きます。外側の言葉は小さめに書きます。外側であっても、大切な言葉は大きく書いたり、違う色で目立たせると良いでしょう。

4.3.6 マインドマップ 書き方の法則6「構造」

マインドマップは連想を見える化したノートですので、ロジックツリーのような論理性は求められていません。ですが、マインドマップを書きながら、思考を深め、思考そのものを構造化することは大切です。

 

ある程度マインドマップを書き進めたら、関連性のあるところを矢印でつないだり、全体の中で大切な言葉にクラウドマーク(雲の形のマーク)をつけましょう。

 

優先順位をナンバリングしたり、似たものや関係のあるものに同じマークをつけるなど、さまざまな工夫を加えることで、マインドマップがより整理され、構造的なものになっていきます。

 

一方で、構造的に思考することにこだわりすぎるのも良くありません。脳は最初から構造的、論理的に思考できるわけではなく、考えているうちに構造的にまとまってくるのです。マインドマップは思考の結果ではなく、思考のプロセスを書いたノートですので、最初から完全な構造を作ろうとせず、連想に従って、ブランチを伸ばしていきましょう。マーキングや矢印を後から加えることで、ランダムに書かれたマインドマップも、徐々に構造的になるはずです。

4.4 マインドマップの書き方「3つのコツ」で簡単に上達!

マインドマップには、書き方のコツがあります。以下を参考に書き方のコツを掴み、上達を早めましょう。

4.4.1 マインドマップ 書き方のコツ1「連想を生かし、論理性にこだわりすぎない」

マインドマップはロジックツリーと少し似ていますが、実は、まったく違うものです。ロジックツリーは、考えた結果を書いたもので、階層分けや分類がきちんとしたピラミッドストラクチャの形に出来上がっています。

 

一方、マインドマップは脳が自然に行っている「連想」を活用しながら、考えるためのツールです。脳は最初から階層分けや分類をきちんとできるわけではなく、ランダムな連想から、徐々にまとまりをつくっていきます。

 

マインドマップは、この脳のランダムな連想を上手く使うためのツールですので、マインドマップを書く際には、最初から論理的に書こうとしないほうが上手くいきます。

 

論理的には、つながりがおかしく感じるものであってもジャッジせずに、連想されたものは排除せず、素直に書いてみましょう。あとから、マーキングや矢印を使って論理性を持たせることができますので、大丈夫です。連想を単純に書いていくうちに、考えが見えるようになるため、だんだん思考が整理されてくるのです。

4.4.2 マインドマップ 書き方のコツ2「完成度の高いマインドマップを作成しようとしない」

本などに掲載されているマインドマップの多くは、見本として作成してあるため、非常に美しく、完成度が高いものばかりです。このようなマインドマップを見ていると、マインドマップを美しく仕上げることが最終ゴールであるかのような錯覚に陥ってしまいます。

 

ですが、本来は、マインドマップは考えるためのツールであり、美しく仕上げなくてはならないものではありません。脳は、考えを途中で変えることもあれば、間違うこともあります。試行錯誤をしながら、だんだん考えがまとまってくるのです。マインドマップには、その思考のプロセスが書かれているのですから、ぐちゃぐちゃになる時もあれば、間違う時もあって当然です。

 

「マインドマップを完成させよう」と考えるのではなく、「マインドマップを使って考えよう」と考えたほうが、あなたの脳の力を引き出すことができるはずです。

4.4.3 マインドマップ 書き方のコツ2「イラスト、イメージは『喩え』であると考える」

マインドマップは言葉とイメージの双方を使える便利なツールです。なぜイメージを使うかというと、脳は、言葉よりもイメージの方を素早く認識でき、また記憶できるからです。

 

マインドマップの中に、イラストやアイコンなどのイメージをたくさん使うことで、脳の力を引き出すことできます。

 

しかし、イメージ化が難しいと感じるものもあるでしょう。たとえば、「本」のように形のあるものはイメージ化が簡単ですが、「幸せ」には形がありません。このような概念的なものをイメージ化し、なんらかのイラストにする場合には、「『幸せ』を何かの形に喩えるなら?」と考えましょう。「幸せ」をハートの形に喩えてもいいですし、家族が笑顔で集まっているイラストに喩えても良いでしょう。

 

このような頭の使い方は、非常に高度なものでもあります。マインドマップの考案者トニー・ブザンは、頭の使い方の中で最も高度なものの一つに「メタファー(隠喩)」を挙げています。マインドマップにイラストやアイコンなどのイメージを書き入れる練習をすることは、メタファーを考えるという高度な思考法の訓練にもつながります。

 

上手なイラストを描く必要はなく、簡単なアイコンで構いませんので、あなたの思考にも、ぜひイメージ化を取り入れてみてください。

5 マインドマップの使い方

マインドマップは「脳のスイスアーミーナイフ」とも呼ばれています。つまり、脳が行うさまざまな仕事に使えるツールであるということです。では、どのようなマインドマップの使い方があるのかをご紹介しましょう。

5.1 マインドマップの使い方「2つのノート」

ノートを書くことは、「Note take(ノートを取る)」と「Note make(ノートを作る)」の2つに分けることができます。

 

「Note take」は自分の頭の外の情報をノートにまとめることです。たとえば、本やテキストをノートにまとめたり、人の話や講義をノートに書くのは、「Note take」です。

 

一方で、「Note make」は自分の頭の中の情報をノートにまとめることです。たとえば、計画、企画、アイデア出し、自己紹介、自己分析などを書くのは、「Note make」です。

 

マインドマップを使う時には、この2つのノートの違いを意識しておきましょう。簡易のマインドマップであるミニマインドマップを使ったほうが上手くいく場合もあれば、じっくりと書くフルマインドマップを使ったほうが上手くいく場合もあるからです。

5.2 マインドマップのさまざまな使い方

マインドマップは、さまざまな用途に活用できますが、一方で、マインドマップさえあれば何でもできるというわけではなく、読書法や記憶術、論理的思考、創造的思考など、頭の使い方に関する他の知識と組み合わせて使う必要があります。

 

つまり、マインドマップを使いこなそうと思ったら、単に書き方を学んで終わりにせず、思考に関するその他の知識も合わせて学び、それらとマインドマップを組み合わせて使いましょう。

5.2.1 マインドマップの使い方1「読書」

読書にマインドマップを活用すると、読んだ内容が頭の中でまとまりやすく、また、記憶にも残ります。次のような手順で行います。

 

  • まず、本の大きな構造を捉えます。その構造の大きな柱をBOI(マインドマップの第1階層目の言葉)にします。

 

  • 本を前から順に細かく読むのではなく、最初は粗く全体を読みます。気づいたこと、大事な言葉をマインドマップに書き加えます。

 

  • 次に、もう少し本を詳しく読みます。さらに気づいたこと、大事な言葉をマインドマップに書き加えます。

 

  • 最後に、仕上げ読みをします。マインドマップに書き加えたいことがあったら、さらに書き加えます。

5.2.2 マインドマップの使い方2「勉強」

勉強にマインドマップを活用するには、マインドマップを使った読書に加えて、記憶や、自己管理に使うと良いでしょう。

 

  • 記憶: 覚えたい内容をマインドマップに書きます。なるべくイラストなどのイメージを入れておくことで記憶に残るようになります。マインドマップを使うことで短時間で復習ができます。

 

  • 自己管理: マインドマップで自己分析をして、人生やキャリアの目標を考えたり、マインドマップで日記をつけて、日々の生活を管理することができます。

5.2.3 マインドマップの使い方3「自己紹介」

自己紹介をする時、マインドマップで準備をすることで、上手に話せるようになります。

 

BOI(マインドマップの第1階層目の言葉)は「家族」「仕事」「趣味」「経歴」などとし、そこから連想されることをどんどん書いてみましょう。印象的なエピソードなどが見つかれば、あなたの自己紹介は魅力的なものになるはずです。

5.2.4 マインドマップの使い方4「就活の自己分析」

就活などで自己分析が必要な時に、マインドマップが役に立ちます。

 

キャリアの方向性を考える目的で自己分析をするのであれば、「やりたいこと」「やれること」「求められていること」をBOI(マインドマップの第1階層目の言葉)にします。この3つの重なるところが、あなたの進むべきキャリアになります。マインドマップの中で重なるところを見つけたら矢印でつなぎましょう。

 

自分のアピールポイントなどを考える目的で自己分析をするのであれば、「資格」「特技(できること)」「性格」「特徴」「人脈」などをBOIにすると良いでしょう。

5.2.5 マインドマップの使い方5「英語学習」

英語学習にもマインドマップを活用することができます。

類義語の使い方の違いをマインドマップにまとめておいたり、接頭辞が同じ単語をマインドマップにまとめておくと良いでしょう。

5.2.6 マインドマップの使い方6「仕事」

仕事のさまざまな場面でマインドマップは活躍します。

プライベートで使うだけでなく、ぜひ仕事にも使いましょう。

マニュアル、プレゼン、企画、スケジュールなど、使い方は工夫次第です。

5.2.7 マインドマップの使い方7「プレゼンテーション」

プレゼンテーションのアイデアをミニマインドマップで考えてみましょう。

企画書や提案書などもいきなり資料を作成するのではなく、先にマインドマップでブレインストーミングしておくことで、資料作成が素早くできます。

5.2.8 マインドマップの使い方8「スケジュール管理」

スケジュール管理をマインドマップで行いましょう。

マインドマップでタスクを洗い出し、それぞれのタスクの工数(所用時間)を書き入れます。次に優先順位づけをし、最後に、それぞれの仕事をいつ行うかを書き入れます。

5.2.9 マインドマップの使い方9「会議・議事録」

会議、ミーティングの時に、マインドマップで板書しましょう。話し合っている内容を、全員が見て確認できるため、会議がまとまりやすくなります。

議事録をマインドマップでまとめておき、参加者に配布するのも良いでしょう。

5.2.10 マインドマップの使い方10「問題解決」

問題についてのマインドマップを作成し、全体を見渡します。全体が見え

ることで、本質的な原因に気づいたり、新しい解決策が見えてきます。

5.2.11 マインドマップの使い方11「ロジカルシンキング」

マインドマップ戦略入門 ― 視覚で身につける35のフレームワーク
マインドマップ戦略入門 ― 視覚で身につける35のフレームワーク

BOI(マインドマップの第1階層目の言葉)に、SWOT、PDCA、5W1Hなどのフレームワークを使えば、ロジカルシンキングがより柔軟に、行いやすくなります。

マインドマップとフレームワークの融合については、「マインドマップ戦略入門」(塚原美樹著・ダイヤモンド社)に詳しい解説があります。

5.2.12 マインドマップの使い方12「コーチング」

クライアントから聞いた話をマインドマップに書いてあげましょう。クライアントの思考整理が助けられます。

6 マインドマップの講座・セミナー

マインドマップの講座・セミナー・研修などは、さまざまなところで行われていますが、その品質は玉石混淆です。

 

また、マインドマップは商標で守られており、資格のない者が「マインドマップ」を冠した講座・セミナー・研修などを行うことは、権利侵害に当たります。

6.1 マインドマップ講座の選び方

現在、日本にはマインドマップのインストラクターが200人超いると考えられます。

 

インストラクター資格は4日間のセミナーに参加するだけで取得でき、特に試験などもないため、教える能力が十分でないインストラクターも存在します。

 

一方で、シニア・インストラクター資格は、マインドマップを継続的に教え続けており、マインドマップの考案者であるトニー・ブザンの考え方を深く学んだ者だけに与えられるので、信頼性が高いです。

 

マインドマップの講座、セミナーを選ぶ時は、インストラクターの経歴などを確認し、以下の点に注目しましょう。

 

  • マインドマップのトレーニングについて十分な経験はあるか
  • 他の研修や講演などの経験も豊富であるか、プロの講師であるか、教えることの専門家であるか
  • マインドマップの信者であるような偏った考え方を持っていないか

6.2 マインドマップを書けるようになるための講座

正しいマインドマップを学ぶためには、「マインドマップ プラクティショナー」資格を取得できる講座に参加するのが最適です。

 

マインドマップ プラクティショナー 1日集中講座」は、1日かけて、マインドマップの考案者トニー・ブザンが考える正しいマインドマップの書き方や、頭の使い方の原理を学びます。

6.3 マインドマップを使えるようになるための講座

マインドマップを使えるようになるためには、まず、書き方を学んだ後で、目的別の応用講座を受講するのが最適です。

 

マインドマップ プラクティショナー 1日集中講座」をまず受講し、次に以下の講座を受講すると良いでしょう。

 

マインドマップ記憶術 プラクティショナー 1日集中講座

マインドマップ読書術 プラクティショナー 1日集中講座

マインドマップ アドバンス・プラクティショナー 1日集中講座

6.4 マインドマップを社内で教えられるようになるための講座

マインドマップを自分が所属する組織の中で教えられる資格は「マインドマップ アドバンス・プラクティショナー」です。

 

マインドマップ アドバンス・プラクティショナーは、マインドマップの世界本部である英国ThinkBuzanから「マインドマップ入門講座」を所属する組織内で教えることを正式に許可されています。

 

この資格を取得するには、「マインドマップ プラクティショナー 1日集中講座」をまず受講し、次に「マインドマップ アドバンス・プラクティショナー 1日集中講座」を受講します。

 

マインドマップ アドバンス・プラクティショナー」の資格はシニア・インストラクターが発行します。